《MUMEI》

幸いにも突然のジャイ子ちゃんの うめき声は、おぞましい情事を中断させるための、丁度良い口実になった――…。



しずか「ちょっと待って!そこに誰かいるの!?」



―――…ドンッ!!



私は乱暴にスネオさんを押し除けると、乱れた着衣を整えながらジャイ子ちゃんの うめき声に驚くフリをしたの。



*リューク『お?……なんだ、もう終りか?』



野次馬リュークからの思念波に、カチンとした憤りを覚えるも、私は厳しい眼つきで、地下室の反対側を睨みつける。



スネオ「だ!誰かいるって…!?


…この家には僕らしか居ない筈だよ!」



その視線に促されたスネオさんが、怯えたように声を震わせていたわ。

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