《MUMEI》 ―――… まだよ … まだ! 私は心の中で念じながら、暗がりをサッと見渡し、そこに飛び交う二匹の“虫”の在りかを確かめたの。 ―――… ツ ウ ウ ウ ゥ …。 私と、私に纏り付きながらヘッピリ腰で歩くスネオさを中心に、2機のスパイ衛星が周回してるのが見えた。 そう―――…。 私は、あるタイミングを待っていたの…! やがて私とスネオさんは、地下のワインセラーの反対側の壁面に歩き着いた。 私は、その壁際の床に横たわる“物体”を確かめると、深く!深く!息を吸いこんだの! そして――…! 前へ |次へ |
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