《MUMEI》

「紗稀、帰ろ〜」 「うん!!」



まだ紗稀の足は完全には完治ていなくて、
陸上部の練習は行けない。



カバンを持って教室を出ようとしたその時―。




「―紗稀!!」



いつも耳にするこのハスキーな声。




「輝くん」




帰ろうとする紗稀に気付いてたのか。
輝くんは友達との話を中断して、紗稀に歩み寄ってきた。

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