《MUMEI》

「そんな目で見ないで。」

フイリプからは、自分の目がどのようになっているかなど、理解できない。

「私の物を返してもらうのよ。」

厳密に言うならそれは、フイリプの母親が受け継いだ、代々嫁に与えてきた装飾品である。

暴れ続けた、右手を抱き寄せ静止するが、もう片手は止められなかった。

フイリプが動くより早く、彼女の左手は水槽をひっくり返した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫