《MUMEI》 水槽と机の隙間から書物を引っ掛け、梃子の原理で、床へと落下させたのだ。 勢いよく床へと叩きつけられた水槽は、ばらばらと散らばる。 鋭利に、飛来した破片は、羽根のように広がってゆく。 硝子、宝石、工芸品は、光の角度で刹那に煌めいた。 一秒も無かったであろう事だが、まるで長い長い観劇のような出来事だった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |