《MUMEI》

世界の終わりを見たというのに、まだフイリプは生きていた。

フイリプの耳元で、妻は色々喚いているのだが、理解に苦しんだ。

紅い絨毯が、ゆっくりと黒く滲んでゆく様を眺めていると、同じようにゆっくりと、思考が廻り始めた。

時間差で、水槽と共に、理想が崩れて行くことを学んだ。

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