《MUMEI》
王子様と私。※R-18
【黒執事】
王子様と私。

※インド組、ソーマとアグニ。
※成人向け、カーマスートラ。
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「王子、お呼びでしょうか?」
「呼んだぞアグニ♪」

王子が至急お呼びだという事で急いで駆けつけると、王子は薄衣の天蓋が掛かったベッドの中で頬杖をつきながらニコニコと私を眺めていた。

「何か、お急ぎの用でしょうか?…そんなようには見えませんが」
「大急ぎだ、ちょっとこっちに来い」

そう言って王子は指でこちらを招いてきたので、また面白半分に呼び出したんだなと思いながらもそのベッドの側まで近づいていくと『チッ…』と舌打ちされて「もっと近くに来い!」と一喝されてしまった。

「申し訳ありません王子…」

それ以上近くに、という事は天蓋の中に入ってしまうのでそのギリギリ外で控えていると、王子がベッドから立ち上がり私の側まで近づいてきた。

「アグニ…」

王子は少々苛立っている様で、天蓋を開いて私の腕を鷲掴むと思いっきり力ずくに引っ張って私をベッドの中に突き飛ばしてきた。

「な、痛いですよ王子」
「そうやって俺と関わらないようにしようとするのは止めろ!そんなに俺の事がキライなのかッ!」

そう言うと王子はベッドの中で倒れている私に向かって仁王立ちになった。

「王子…」

こちらをじっと睨んでいるその気高い紫色の瞳がとても美しく、目をまともに合わせると引き込まれてしまいそうになる。

「私たちは、主人と…カーンサマー(執事)です…それ以上でもそれ以下でも無い…」
「だったら…」

そう言うと王子は私の上に馬乗りになって私の胸ぐらを掴むと、ゴツンと派手に頭をぶつけながら顔を近づけてきた。

「俺の命令を聞け…」

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