《MUMEI》

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「…ねえ…兄さん…僕、兄さんの弟だよね…?僕ら、家族なんだよね…?」

兄さんから『お前は俺の弟だ』という言葉を聞いてみたくって、わざとそんな事を言ってみたりして…。

僕の携帯に付いている、兄さんから貰ったロケット。

この中に、誰の写真を入れてるか…知ってますか?

僕の一番大切な人…。

僕の命に代えても、守りたい…大切な人…。

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「あぁ…お前は、俺の弟だ」
「そうだよね…ふふっ///」

そう言ってロロが大事そうに取り出したロケットの中を見ようとしたら、すぐにパチッと閉じられてしまった。

何で見せないんだ…と言おうとした唇は、ゆっくりと重ねられたロロの唇で塞がれた。

「ん…」

柔らかくて、温かい唇に、甘い香り。

「…兄弟でキスするか?」
「好きだから…キス///」
「そうか…」

キスが好きだったとは…なかなか気が合うかもな。

「兄さん…きゃっ///」

ロロとキスした自分の唇を舐めながら、その細い腕を掴むと、ベッドに仰向けに横たわらせた。

「ロロ…もっと大人のキスを教えてやるぞ」

さっきのキスは唇が触れるだけだったからな。

「ぁ…///」

ロロの唇を親指でなぞったり、人差し指でフニフニと触ったりして感触を楽しむと、舌でペロリとその唇を舐めた。

「ぁ…ぅ///」

半開きになった唇から見える歯を舐めたりしていると、ロロの頬がだんだんピンク色に染まり、瞳もウルウルとしてきていた。

「兄さんの笑顔…久しぶりに見たかも…」
「笑顔…」

どうやら俺は気づかないウチに笑っていたらしい。

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