《MUMEI》

それから毎日のようにたくさんのキスをして、毎日のように一緒に一緒にベッドに入る。

……まだ身体を重ねたりはしていない、兄弟だから当たり前だ、これは最後の聖域だと自分に言い聞かせていた。

でもロロの奴は可愛い声で甘えてきたり、寝るときにパジャマを半分くらい脱いで肌けてたり、寝ている俺の身体をまさぐってきたりする。

もしかしたらロロは”そういう事”は考えず、自然と肌を重ねたいだけなのかもしれない。

いやいや、そうだ…きっとそうに違いない…。

俺が変に考えすぎているだけなのだ。


「兄さん♪」

今日もベッドの中でロロは俺のパジャマのボタンを外しにかかっていた。

…こ…これは。

本当に自然にやってる事だろうか…。


「何してる…」
「え?寝苦しくないかな、って♪」

俺のシャツのボタンを全部外し終わると、胸に頬を寄せてギュッと抱きついてきた。

「心配無い、それに…こんな脱ぐ必要も無いだろう」
「僕も脱ぐよ…兄さん……今日は二人裸んぼで寝よう///」

俺が「落ち着け」と言い終わらないウチにロロは裸になり、俺もいつの間にか脱がされていた。

「…っ///」
「兄さんっ///」
「やめろっ!」

俺は抱きついてきたロロに驚き、勢い余ってロロをベットに押し倒してしまった。

「……嫌いですか?」
「ぁ…?」
「兄さん…僕の事嫌い?」

ベッドに横たわるロロが、今にも泣き出しそうな顔になった。

「ぁ…いやι」
「僕は兄さんの事、大好きだから…僕は…」

ロロはそれだけ言うと言葉に詰まり、両手で顔を覆って泣き出してしまった。

「えっ、えっ…ふえぇ〜んι」
「ぁ……ι」

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