《MUMEI》

投げられたパスが描く放物線。


ハンドボールのそれは野球以上に視野に入りやすく、


そして、


落下地点の予想も容易い。



(関谷だッ!!)



(あの位置なら…)



(俺が取るッ…!!)



関谷がボールを取りシュートへ…



後はキーパー勝負。



そんな…


そんな淡い予想を覆すが如く、















    バシッ…!!















「なっ…」



キーパー上野がロングパスをカットする。



(ま…た…こいつ……)



キーッ!!!!!!



靴の擦れる音が体育館に鳴り響く。



「カウンターだッ!!!!!」



すぐさま戻る両チーム。



ヒュッ…!!



ヒュッ…!!



(ちっ…!!)



パスは細かく繋げられ、



「決めろッ!!」



左45が好位置からのシュートを打つ。



「どけっ…!!」



「えっ…?」



バスッ…!!



「ナイッシューッ!!!!!!」



ここに来て、
赤高はカウンターを許す。



後半22分27秒。22対20。

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