《MUMEI》

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「…心配なんて、すんじゃねえよ…馬鹿やろ…」




「………」






秀一は壁についていた手を片方、俺の頬に回した。







「お前…の好きなよーに、シテくれ…」








そうして、秀一はまたキスをねだる。



「………」

「…ど…した……?」


珍しくキスを返さない俺に、秀一は不安げな表情で体を捻った




「なんで、秀一は自分から傷つこうとすんの?」







繋がったままで、言うような事じゃないけど






「…俺はホントに…秀一が…」




俺はどんな表情をしてたのかな






ピッ





「っ!!」

「ンぐ、ぅ!」









突然に鳴ったイルカの音に、俺は思わず秀一に密着して


その口を手でふさいだ。







密着した拍子に、俺は結局、秀一の中に深く入り込んでしまった



ごめん…





トイレの扉が開く。






「ぐ…く……」


苦しそうだね…俺の大切な人。



…誰だろう








「…佑二、いるか?」


「た…」

隆之?!
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