《MUMEI》

*スネオ「…………?」



一瞬、スネオの溜め息が聞こえた気がした。



また訳の判らない命令に翻弄されるのか?…と落胆しているのだろう。



そんなスネオに、出来杉はは珍しく次のような言葉を付け加えた…。



出来杉「上手く演じきれば、キミの両親を返してやるし、しずかくんの誤解も解いてあげるよ…。」



*スネオ「ぇ?…………。」



スネオは“喋るな”と命じられているにも関わらず、思わず声を発した…。



電話の向こうで、スネオが慌てて口を手で塞ぎ、息を飲む音まで聞こえてきた。



スネオの驚きの理由――…



それは、これまで“鞭”を振りかざすことしかしなかった出来杉が、初めて“飴”をチラつかせたからだろう――…。

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