《MUMEI》

屋台が連なる道から少し離れた
場所まで走ってきた。

人もまばらで静まり返っている。



「はは、しんど〜っ!!」


「もお‥‥輝くんが急に走ろっかなんて言い出すから‥‥」





ギュッと握られた手と手。
―輝くんの熱が伝わってくる。




今、よく分かんないけど
心臓がドキドキしてるよ‥‥。

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