《MUMEI》

「あっ!!わりっ」



―パッ。



お互い慌てて手を離す。




「ごめんな‥‥急に」


「う、ううん。大丈夫‥‥」




‥‥ドクン。胸が高鳴る‥‥。


未だに残る輝くんの手の感触。


―輝くんの手‥‥。大きくて、やっぱ男の子の手だな‥‥。




握られた手をそっと胸にあてる。



“何でこんなにドキドキしてんだろう‥‥”

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