《MUMEI》 「…愛香、"あーん"やって」 …まさかが的中した。 「ふざけないでね、拓也くん♪」 「断るの?愛香ちゃん♪」 こいつ…。 出た、出た、出た。 この怪しげな笑み。 へー。やってくれなきゃ"襲う"ですか。 拓也以外の男なら冗談の確率高いけど、こいつの場合は…多分本気。 私が"嫌"と言った瞬間に襲ってきそう。 …目つきが本気だし。 「…仕方ないなあ…一回だけだからね」 「さっすが愛香!」 …"あーん"なんて…私、やったことないんじゃ…。 しかも、一応拓也は友達だからね。 こういうの、普通恋人同士でやることでしょ? スプーンに一口分のオムライスをすくう。 何だか手が震える。 私…絶対に顔真っ赤だよ。 嫌なんだけど。 かなり恥ずかしいんだけど。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |