《MUMEI》

赤高はミーティングを終え、


荷物の置いてある観客席へと向かった。


途中、



「………ってくれ!!」



「?」



人混みの雑音に紛れ、
それとは違う別の種類の声が聞こえた。



「ん〜?」



クロは辺りを見回す。



ポリポリ…



(気のせい…かな?)



再び観客席へ向かおうとするクロ。



「待ってくれ!!」



「ん…」



今度ははっきりと聞こえた。


それを言う人の姿も、
はっきりと見えていた。



「…どうかしましたか?」



クロを呼び止めたのは、
秀皇の監督だった。



「…どうしても、


聞きたいことがあるんだ。


少しいいかな?」



ポリポリ…



クロは頭をかく。



「先、言っててもらえます?」



クロは安本にそう伝える。



「わかった。
先に帰り支度済ませてる。」



「うっす。」



安本は選手たちと観客席へと向かう。



「…もう少し人のいないとこ行きましょ〜か。」



「あ、あぁ。すまない。」

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