《MUMEI》

「起きろ、悠太!」と勇樹が心配そうな瞳で僕を見つめていた。

「あ、ゆう・・・き。」と僕は言った。

「大丈夫かよ!!、しっかりしてくれ!」と勇樹が言った。

あぁ、僕をこんなに心配してくれるのは勇樹だけだな・・・。
ありがとう、勇樹。

僕はこんな事を考えていたのだ。
今、人を殺そうとしているこの僕が・・・。


「僕は・・・大丈夫・・・だから。」と僕は息を切らせながら言う。

「嘘つくなよっ、それのどこが大丈夫なんだよ!!」と勇樹が瞳を潤ませながら言った。

「今は、寝るよ・・・。」と僕は言った。

もちろん、その後の記憶は無い―。

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