《MUMEI》 健太に別れを告げたのは私だから。 私が自分で決断したんだから。 「…愛香…」 「拓也…」 「キスしちまった時は…まだあいつと付き合ってたから…。でも今は、もう…フリーだろ?」 「そうだけど…ちょっ…んっ」 あの日以上に激しいキス。 観覧車はちょうど、てっぺんを過ぎたところ。 強く抱きしめられてて、身動きがとれない。 拓也の温もりが、唇から腕から…。 全身で感じる。 「んっ…はあっ…」 「愛香…っ…その顔やばい…我慢出来なくなるから…」 「…もうダメ、拓也…」 「好きなんだよ…抵抗しないってことは…俺のこと嫌いじゃないんだろ?」 嫌いじゃないけど…。 嫌いじゃないけど、好きかどうかも分からないよ。 だけど、ドキドキするんだよ。 …中途半端すぎるよ、私…。 前へ |次へ |
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