《MUMEI》 「あれ、楠なんでいるの?」 楠の顔色はいつもに増して青白い。 「冷たい…、風邪気味かな。」 ぐったりした楠は二郎に触れられててもびくともしない。 「み、水……」 奴は砂漠横断中の渇いた咽を搾り出し、二郎を急かした。 譫言のようにごめんなさいと繰り返す楠は哀れだ。 前へ |次へ |
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