《MUMEI》 6「はー…」 何かいい加減、疲れてきたかも。 「それで先生、今日は何をすれば良いんですか?」 「ああ、その花壇に雑草が生えていたら抜いてくれ」 「はぁい」 わたしは再び花壇に視線を向ける。 咲いている花の影に、ちょこちょこと雑草が生えているのが見える。 それを指で摘み、ちょいちょい抜いていく。 でも先生が手入れを良くしているおかげで、すぐに終了。 「先生、終わりました~」 「ああ、ありがとな」 先生が水を入れたジョウロを持って来たので、わたしは場を譲る。 手が汚れたので、洗うことにした。 「ここの花、キレイに咲いただろう?」 「ええ、そうですね。春らしいです」 「お前、パンジーとスミレ、好きだしな」 「えっ? 知ってたんですか?」 「前に言ってきただろう?」 ああ、そう言えば…。 前へ |次へ |
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