《MUMEI》

居間に戻っていた。


ソファに近付く。

「七生……さっきは、少しやり過ぎた……



……って寝てるんかい。早えぇ〜……。
疲れてたんだな。」
肩までブランケットをかけ直してやる。

静かにしていると改めて七生ってカッコイイな。

さっき抱き着かれたときも運動部だけあってすごい筋肉だったし骨格もしっかりしていて、声が、体温が暖かい。
顔はまだ少し子供っぽいけど。





「ゴメンな……」
一瞬、まだ台所で七生が踞って泣いている気がした。

枕にしているひじ掛けに顔を近付ける。髪伸びたな、似合ってるけど。犬の毛並みを思い出す、触りたい…………











横顔に吸い込まれる。

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