《MUMEI》

「…愛香…もう…」

「…早く、きてよ…拓也をちょうだい?」

「…可愛すぎっ…」


ねぇ、拓也。

私、拓也と一つになった瞬間、涙が溢れたの。

気付いてたかな?



ーーー……




「きゃあ〜っ♪愛香っち、遂に拓也と!」

「百合、あんま大声で喋らないでよっ!拓也戻ってきたら気まずいからっ」


こういう話、百合は大好きだからな…。

すっごいテンション上がってるし。

しかも、私と拓也のことだもんね。

もっとテンション上がるか…。


「ねぇ、ねぇ!拓也、やっぱりうまかった?」

「…恥ずかしいから聞かないでよ!」

「照れんなって〜!ま、そんな反応ってことは〜、かなりテクニックあったんでしょ〜♪」


…百合の馬鹿!

多分、いや絶対、今の私顔真っ赤!

ほんとに恥ずかしい…。

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