《MUMEI》
出会い
神崎琴美、16歳、高校生。

極普通の高校生に見えるだろうけど、

人は見かけで判断するから

そう見えるだけ。

見かけだけで決めるし、

面倒な事に巻き込まれたくないから、

本当の相手を知ろうとしない。

それは、相手の海底に沈むものが、

大きかろうと小さかろうと同じだ。

見かけだけの仲良し。

見かけだけのいい人。

見かけだけの先生。

見かけだけの男。

見かけだけの親、家族。




私もそんな『見かけだけ』に

憎悪を抱き、それから逃げる様に、

『見かけだけ』に身を隠した。




誰にも言えない日々の苦痛。

誰にもわからないし、

見かけだけや、興味本意な半端な気持ちで

わかってほしくもない。

苦痛の日々はずっとずっと続く、

そう思ってた。




でもね、

違ったのかな。




ただ、貴方だけは違ったのかな。

そう思ってもイイよね?










進学校として知られる高校に受かった。

ただ、同じ事の繰り返しの毎日。

つまんねえ。

糞が付くかったりい日々に、

貴方ってゆうかすかな光りが見えた

そんな気がね、したんだよ。







特に、自分の周りの人には興味はない。

だから、同じクラスになった貴方に

初めて気付いたのは、入学してから

1ヶ月くらいしてからかな…。

別に、その時は

運命なんて、そんな嘘じみたもの

信じてなかったし、

私の中で貴方は、やっぱり周りと同じ

『見かけだけ』だった。








五十嵐一成。

それが貴方。

背は高く、髪はさらさら。

特に飾り気がある訳でもないくせに、

やたらと目立つ。

一成の周りにはいつも人がいた。





一成の周りには『見かけだけ』で溢れてた。

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