|
《MUMEI》 . ギュッ―。 大きな手が引き寄せるように、紗稀を抱き締めた。 「…っ…」 涙が溢れて、溢れて仕方ない…。 涙と当時に紗稀の気持ちも溢れている。 「…紗稀…っ」 紗稀の涙が輝くんの手をつたうたびに、抱き締める力が強くなる。 喉がキューっと詰まっていて、 うまく言葉が出てこない―。 「…お前、優しいって言ったけどそれは紗稀だけだから…」 胸が熱くなって締め付けられる。 “紗稀だけだから…” 嬉しい気持ちと複雑な気持ちを胸に、紗稀の気持ちはより一層膨らんでいた…。 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |