《MUMEI》

「しーちゃん、ゆーちゃん、ゆっくりしてってねー!!


「はい!!お邪魔しまーす!!」






紗稀の家は一階が母さんが経営するカフェになっている。

そして二階が住む場所。

だから昔から誕生日会やクリスマスパーティーなどは決まって紗稀の家。



.


「ぶっちゃけ。あたしは山瀬くんは紗稀を好きだと思うけどな…」

いつも無口な侑理の言葉に思わずココアを詰まらせた。



「…な…なん…!?」


「言葉になってないよ紗稀…」



隣に座る志栞が笑っている。

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