《MUMEI》

「突然ごめんね。シオと沢がさ、クリスマスパーティーしようって言うんだけど…」


なるべく、志栞と侑理の名前を強調して喋った。



「え?…俺も来ていいの…?」



電話の向こう側で、不思議そうな輝くんの声がする。



「まあ、別にいいよ〜」



素直になれない紗稀の口。
…心は素直なのに…。

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