《MUMEI》
屈辱の中の
佐伯は笑いながら、僕の肩をポンッと叩いた。

「俺に謝ってもしょうがないだろ?」

「でも…っ」

「そうだよなぁ、今森には謝れないよなぁ?内緒だもんなぁ?」

僕は何度も頷いた。

「じゃあ秘密にしといてやるよ、俺とオマエだけの秘密な?」

佐伯はそうニッコリ笑って、続けた。

「オマエがそれの使い方見せてくれたら…だけどな?」

佐伯の目は、全く笑ってなかった。

「…使い方…って?」

「それをいつもどうやって使ってんだよ?机の中にしまう為に盗んだわけじゃねぇだろ?」

佐伯に言われ僕は、渋々床に散らばった中から、上履きを手に取って、その匂いを嗅いだ。
こんな状況でも陽菜の匂いを嗅ぐと、落ち着く。

「で?」

佐伯に促された僕は、陽菜のパンツを口にくわえて、下半身を触った。
佐伯は笑っていたけど、何故かいつも以上に興奮していた僕は、ズボンを下ろして水着を手に取り、上履きの匂いを嗅ぎながら、水着で大きくなった僕自身を擦った。





こんなとこ見られて興奮するなんて、思ってもみなかった。


こんなに屈辱的なのに、どうして気持ちいいんだろう……。








僕はいつもより早く満足して、その日から僕は、今まで以上に佐伯に逆らえなくなった。

だけど僕は嬉しくもあったんだ…。
佐伯のイジメの中に、いつも陽菜がいたから。

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