《MUMEI》
悪足掻き
 
僕自身と陽菜の大事な部分は、薄い布で隔てられ、ひとつになるにはすぐなのに、陽菜は目をギュッと瞑って横を向いたまま、なにも喋らない。


僕は佐伯にいじめられてるときだって、陽菜といたのに…。

「一緒になりたい…陽菜の中に入って、ひとつになりたいよ…」

「…絶対やだ」

陽菜が濡れた瞳で震えながらも、射るような目で僕を見て言った。

「大丈夫だよ…優しく教えてあげるから」

そう言うと、陽菜が僕を睨んで唾を吐きかけてきた。

「アンタなんかとすんなら死んだ方がマシよ!!」

自分に勝ち目がないのはわかったはずなのに…
それでも抵抗するのは…






…やっぱり真鍋の為?




「わかった…。やっぱり陽菜にはお仕置きが必要だね…陽菜みたいな悪い子には体でわからせないと…」

「大した経験もないくせに…!」

「へぇ…陽菜はそんなに僕以外の男と経験してんだ…じゃあ僕、大して経験ないから頑張らなきゃね…DVDで見たより、 もっとキツいお仕置きしてあげ る…いつか陽菜にしてあげようと思って少しだけど道具も用意してあるんだ」

僕は陽菜を抱き起こしてベッドに運んだ。
うつ伏せにして、上半身だけベッドに乗せると自然とお尻を突き出した格好になった。

「こんなことしたら、もう二度と口利かないからねッ!!」

陽菜はまだ、抵抗しようとしている。

「いいよ、もう二度とそんなこと言えないようにしてあげるから」

そう言いながら机の引き出しからものさしを取り出した。

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