《MUMEI》
始まり
この話しの主人公、月野優姫(つきのゆき)は、もう真夜中だというのに鏡台から手鏡を取り出す。

それは、三日月の形をした白色の手鏡。

つい先日、オカルト好きの叔父が旅行に行ったときに怪しげな店(実際は違うと叔父は否定しているが)で買ってきたお土産だ。

そして、叔父はこの手鏡を渡す時におまじないを教えた。

『いいかい?満月がきれいに出ている日に月をこの手鏡に映すんだ。きっと素敵なことが起こるよ。』と・・・・・・・・・・。

優姫はそのおまじないを今から実行しようとしている。

おまじない云々は関係なく、月を鏡に映すととてもきれいだった。

優姫がその月を眺めていると、突然月がゆれた。

雲が出て隠れたのかと思い、空を見上げると、雲ひとつないとてもキレイな夜空だった。

その瞬間、

       ボワン!

と大きな音がして、鏡から煙が出てきた。

少しして煙がなくなってくると男のものと思われる人影が見えてきた。

・・・・・・・・が、その人影はとても小さかった。

その男は銀色の髪をしていた。

そして、とても整った顔立ちをしていた。

その時、突然男は優姫に話しかけた。

「俺の主はお前か?」

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