《MUMEI》 「俺も好きな人出来るかな」 二人が並ぶだけで空気が変わる。 「出来るよ〜……二郎は人より少しのんびりしてるだけだから。以外ときっかけは近くにあるものさ。」 太郎兄に言われてしまったよ……。 「あ、私同窓会行くんだった!」 由加里姉がバタバタと出掛けてゆく。 「いってらっしゃい」 「元気な妊婦だね。」 感想を述べてみた。 「本当にね。」 麻美は部活動で帰り遅いし、太郎兄と話すの久し振りだ。いっつも誰か周りにいるような人だったし。 「俺も叔父さんかー。 由加里姉が前より雰囲気が柔らかくなってて驚いた。相変わらず無茶苦茶やるけど。 俺さー、由加里姉の事好きだったんだよ。」 なぁんちゃって。 七生の敵討ち〜……。鳩が豆鉄砲食らったような顔している。 「駄目だよ由加里は、俺の奥さんだから。」 真顔で言うところがまたムカつくくらいにお熱いこって。 「冗談だよ、やだな。」 やだな……。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |