《MUMEI》

*リューク『分かったよ…。』



死神の返事は叱られた子供のように、ふてくされた態度だったわ。



しずか「ふうぅ…。」



私は危うくドラミちゃんに尻尾を掴まれそうになった危機を乗り越え、安堵の息をもらしたの…。



――…ホント、使えない死神だわ…。



テレパ椎を食べていないのをいいことに、遠慮なくリュークへの侮蔑の言葉を思い描きながら…。



出来杉『ご苦労だったね…。


…僕らはスネオ君の家の裏路地にいるから、リュークも戻ってきてくれ。』



出来杉さんはリュークを呼び戻すと、透明マントにくるまったまま白亜の豪邸を見つめているようだったわ…。



私は一人、骨川邸のすぐ裏手の路上に佇んだまま、モゾモゾと出来杉さんの携帯電話を自分の物のように懐にしまったの…。

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