《MUMEI》 stage of the ground県営武道館 正面玄関 「…おっ、何だお前らもまだいたんか。」 「お疲れ〜い。」 玄関から出てきたクロを全員が出迎える。 「やったね小太郎ッ!!」 「ま、ざっとこんなもんですよ。」 「あ〜、何そのかわいくないリアクション。」 「たはは…僕もちょい疲れた。」 「あっ、あたし甘い物持ってますよ。」 ガサゴソ… 「おっ、マジか。気ぃきくね理紗ちゃん。」 「てかクロさ〜ん。」 「何?」 「俺ら帰っていい系なんすか?」 「うん。つか何で残ってんの?」 「いや勝手に帰ったらそれはそれで何か違うだろってなるじゃないっすか。」 「い〜よ別に。 どうせバスでしょ? 学校戻るじゃん。 僕たちも学校行くし。」 「え?何でっすか?」 「何でって…なぁ?」 クロはヤマトと恭介の顔を覗き込む。 「はいどうぞクロさん。」 理紗がクロにクッキーを差し出す。 「あっ…ありがと。」 (ちょっとタイミング考えよ〜か…) ガサッ…!! ポリポリ。 「ん…んまい。」 「いや何しに来るか話しましょうか!!」 「だからぁ…」 「?」 「決勝前夜祭でしょ。」 「………」 「……いや待て待て!!」 「楽しそ〜ッ!!」 「佑香乗んなくていいからッ!!」 「全然意味わかんないんすけど俺。」 「何『でしょ』って。 何で決まってる前提で話進んじゃってるんすか。」 「やら…ないの?」 上目遣いの美紀・理紗・佑香。 「いや…誰も…やらないとは…」 「でも…乗り気じゃないんでしょ?」 「乗り気です。」 「グズグズしてんじゃねぇぞッ!!」 前へ |次へ |
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