《MUMEI》
シンデレラはわたし!?
あのさ( ̄▽ ̄;)
なんですか?
この状況を誰か説明しろぉ〜
―昨日の放課後―



「キー助演劇部入ろうイ」
「えっ!?なななにいってんの!!わたしに演技なんてできな――…」
「はい!!きーまり」
えっ!?
なに勝手に決まってんじゃこりゃぁ!!!!
こんな
バカに付き合ってられないもん
「知らないそんなの」
「部活決まってないないくせに」
変なとこ気づくんだから
「たっ確かに決まってないけど――…」
「じゃー決まりだねイ」
「しょーがないなぁ」
まぁいっか
裏方とかすればいいし
ニイィ


わたしは甘かった
凄い甘かった
あいつに騙された
サイズもピッタリだし
わたしのために作られたのか?
そうわたしは『シンデレラ』のシンデレラ役なのだ
今は舞台の上
そして本番
この状況を誰かどうにかできないかしら
セリフは大体覚えてる
でも声が――…
『シンデレラ!!さっさと掃除しなさい』
『ごめんなさい、お姉さま』
言えました!!
ちゃんと言えましたよ!!
すごくない!?
『早くしなさい、あなたの仕事でしょ』
『すいませんでした、すくいたします。お母様』
きゃー( 〃▽〃)
言えたし言えた!
このまま行くのだ桃子



『ガラスの靴をシンデレラにあげますよ』
『まぁありがとうイおばあさま』
『12時になるともとのシンデレラになるわ。気をつけて行きなさい』
わたしはカボチャの馬車に乗った
なんかだんだんなれてきたかも
『ありがとうございます』
そして馬車はあるお屋敷で止まる
楽しいダンスパーティーがわたしを待っている
『わたくしと一曲どうですか?』
あわわわ
池田くん!?
なぜ?なぜ?なぜ?
なぜなのだ?
せっ
セリフ!!バカ桃子
『喜んで――…』
池田くん―――…
カッコいいなぁ
この時間が続けばどんなに嬉しいだろう――…
ゴーンゴーン
12時の鐘がなる
もうちょい踊れればよかったのに
『もう行かなくては…』
泣きたくなる
『サヨナラ―……』
階段をかけ降りる
ここで靴を脱げば……
うっそーー
脱げない脱げない
だいじょーぶ
王子様はそんなに速くないわ
ってはぇー
ちょっと
どうすればいいの?
ガラスの靴よどこかに飛んで行けぇ
ってできるかぁボケぇ
わたし、こんなん考えるな
ばっかじゃない!?
もうどーにかなれ
『やっと追い付きました』
『わたし――…あなたが好きなのです』
はぁ!?
何言ってんの?
『わたくしも一瞬であなたを好きになりました』
二人は抱き合いハッピーエンドイ


て言うか
池田くんとっさに考えたな
素晴らしい劇だっだよ
「キー助!!あんたなに考えてんの!?」
「京ちゃん!!わたし演劇の才能あるかも」
「うるさい!!ばかばかわたしの出番がなかったじゃない!!」
はい………!?
「私……最後のシーンのシンデレラの靴を持つ兵隊役だったのに!!なくなったじゃない」
えーーーーーっと
どーでもいい役じゃない?
「なんか ごめん」
「拓哉あんた以外と凄いのねぇ」
急に話変えるなって
「そーだろ、俺様は凄い天才だからな」
「ソーデスネテンサイデスワァ」
凄い棒読み
「お前バカにしてるだろ」


「キー助、どうだった?」
「何が?」
「あんたねぇ、昨日あんたにあいつのこと好きだって聞ーいてシンデレラ役あげたんだよ」
「わ わたしのため?」
「そっあんたのためにね」ありがとう
わたしなんかのために
きっかけを作ってくれたんだ
「あの子に決めた――…」

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