《MUMEI》 「南ってなんで七生のこと嫌ってるの?」 「――――――俺が嫌ってるの!」 「ふーん。そういえば教育実習の人が俺達のクラスにくるんだって。」 「どうでもよい。」 「素っ気ないね。あ、七生って小学校の先生とか向いてそう。」 「ガキは嫌いだよ。」 「……ガキがよく言う。」 「なんだとコラ!」 地獄耳!七生に頭をぐりぐりされた。 「痛い痛い!はーなーせー」 「ごめん……」 急に手を離した。え?え?どこに行くんだ? 七生を追いかけて行くと鞄を取りに教室に入っていた。 「部活はー?」 「行かない。」 声のトーンが変わった。 「ついてくよ。東屋、今日、俺達休みね。」 東屋が掃除していたので伝える。 「ずる休みするなよ。部長のくせに。」 そう俺が部長に任命されたのだった。 ちなみに東屋が副部長。 「ついていくよ。病院だろう?」 確か定期検診の日だったはず。 前へ |次へ |
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