《MUMEI》
クラリネット
クラリネットになってから半年がたった。この半年でたくさんのことを学んだ。実は重大なことが1つある・・・。

2ヶ月前・・・。

「おはよっ。」
「おう。」

やっぱ伊藤くんはな〜んか話にくい・・・。
どうしたらいいんだぁ!

でもなかなかかっこいいよね(笑)

「ねぇ!友美!」
「どした?」
「伊藤くんってどう思う?」
「えっ!いきなりどうしたん?」
「いや・・・。」
「う〜ん・・・。まぁ吹奏楽部ではかっこいい方じゃね?」
「そっかぁ。ありがと♪」
「う、うん・・・。」

みんなに聞いてみたら、あんがい人気ある人だった。でも話にくいんだよなぁ・・・。なんて話せばいいかなぁ・・・。

「ね、ねぇ!」
「ん?」
「伊藤くんってなんでクラリネット希望なの?」
「姉ちゃんがやってたから。」
「えっ!お姉ちゃんいるんだ!」
「おう。」
「いいなぁ・・・。私もお姉ちゃんほしいっ!!」
「なにそれ・・・。あげようか(笑)」
「えっ!?別にいいよぉ(笑)」

あれっ?なんか普通に話しやすいし!!楽しいカモ!?クラリネットのおかげかな(笑)

数日後・・・・・

すっかり仲良くなった私と伊藤くん。毎日のように話すようになった。

「おっはよ〜!!」
「おう。」
「昨日のテレビ見た?」
「あぁ!あれやろ!みたで(笑)」
「おもしろかったよね♪」
「ほんまそれ(笑)」

なんていろいろ話してた。  

事件はその数日後におきた。

美香の家・・・

私は自分の部屋でメールをしていた。
『やっほ〜!今何してる?from美香』
『ごろごろしてる(笑)from佑伸』
『なんか雑談しよ(笑)from美香』
『いいよ!で、何?from佑伸』
『う〜ん・・・。あっ!佑伸くんって好きな人っている?from美香』
『いきなりだな・・・。いるよ。佐倉は?from佑伸』
『えっ!う〜ん・・・。どうかな?from美香』
『なにそれ。俺にだけ言わせといてそれはないぜ。from佑伸』
『いるよ。年頃の女の子ですから(笑)from美香』
『ふ〜ん。・・・・・・。こんなときになんかKYなんやけど、実は俺お前のこと好きやねん。from佑伸』
えっ!?どうしよう・・・。
『う、うそ!from美香』
『ほんまやから。from佑伸』
『・・・。from美香』
『返事は?from佑伸』
『・・・・・・。OKです。from美香』
『まじで!?これから改めてよろしく!from佑伸』
『うん!from美香』

どうしよう。めっちゃうれしい♪明日からどんな顔すればいいんだろぉ・・・。

すべてはクラリネットのおかげだった。

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