《MUMEI》 無心なにが起きたのか理解できなかった。 けどブラウスを掴まれ、起き上がらせられた私は、眞季の怒りに満ちた表情と、私を叩こうと顔の位置まで上げられた眞季の手を見て、なんだか落ち着いた。 なんだ…。 眞季も結局は、お兄ちゃんと一緒じゃん…。 そう思ったら、自分でも驚くくらい、冷静になれた。 気が済むまで、叩いたらいい。 悪いのは私だから。 私は悪い子だから。 私の顔に、何度も眞季の平手が落ちてきた。 息を乱した眞季が、私のブラウスを乱暴に剥ぎ取ったときも、私の頭は冷静だった。 胸を乱暴に揉んだり、吸われても……。 本当だ…。 眞季も知らない間に、男になってたんだね。 お母さんに『愛してる』なんて嘘つく男と、そっくりだよ…。 「陽菜、気持ちいい?おっぱい吸われて気持ちいい?」 そうそう。 あの男も、そんなこと聞いてきた。 私は心を失くしたんだろうか…、そう思うくらい私の頭は冷めきっていたのに、 「やっぱり、おっぱいだけじゃ物足りない?」 そう言って眞季が、パンツに手を掛けた瞬間、私の心が戻ってきて、私は抵抗した。 前へ |次へ |
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