《MUMEI》 隙間からの進歩ある日から、陽菜の家から泣き叫ぶ声が聞こえなくなった。 僕は不思議に思って、陽菜の周りを探った。 陽菜の家は、男の出入りが多い。 ここ何日か探ってわかったことは、たったそれだけだった。 あの泣き叫ぶ声が聞きたくて、諦められなかった僕は、陽菜の家の回りをウロウロして、いつも締め切られてるカーテンに隙間があることに、気付いた。 バレないように、そっと隙間を覗いた僕は、陽菜の秘密を知った。 ──陽菜の泣き叫ぶ声を聞くのは、何年振りだろう。 あの頃は、こんなに近くで陽菜の鳴き声を聞けるなんて、思いもしなかった。 陽菜は泣きながら「助けて助けて」と、言っている。 「助けて助けてって、真鍋に言ってるの?」 ハッとした顔で、僕を見た陽菜の表情で、僕は自分の勘が外れていなかったと、確信した。 「ねぇ…陽菜はこれから僕だけのモノになるんだよ?なのに陽菜の頭は、まだ真鍋でいっぱい?」 陽菜が、ゆっくり首を横に振った。 嘘だろうと思ったけど、別によかった。 嘘もつき続ければ、真実に成る。 僕は陽菜の顔を、優しく撫でた。 「陽菜、いい子だね」 そして陽菜の力が抜けた一瞬の隙を付いて、下半身を一気に貫いた。 「きゃああ゙ぁああっっ!!!!!!!!」 目を見開き、今まで聞いたことのない声で、陽菜が叫んだ。 「ほら、全部入ったよ…。陽菜のいちばん奥に当たってる…」 「…ひ…っ、ひ…」 陽菜は声にならない声を出しながら、痙攣している。 「あ…、ダメだよ陽菜…そんなに締め付けたら、すぐ、出ちゃう…」 陽菜の体内は、僕とひとつになれたことを、喜んでいるように、何度も僕自身を吸った。 陽菜…。 僕も嬉しいよ、僕も陽菜と同じ気持ちだよ。 「大丈夫だよ、何回でも挿れてあげるから。陽菜がいい子になるまでね…」 前へ |次へ |
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