《MUMEI》
嘘の中の快楽
陽菜は何か言いながら、首を振っていたけど、喘ぎながらじゃ、何を言ってるのかわからない。

「やっぱ…陽菜の中って凄い…、 想像以上に気持ちいいよ、陽菜も…そうでしょ?」

陽菜が苦しそうな表情で、頷いた。






どうせ…
また嘘なんでしょ?

痛い思いをしたから、僕に逆らわなくなっただけ…。




そんなこと…わかってる…。


嘘はつき続ければ、真実になるけど……

でも陽菜の頭と心は、真鍋のモノのままなんでしょ…?






なのに陽菜…、
陽菜の躰は、どうしてこんなに僕を、求めるんだろう…。

僕を求める佐野さんよりも、陽菜の躰は僕を求めてる…。
ひとつになれたことを、喜んでる…。







あまり動かすと、すぐに果ててしまいそうだったけど、腰の動きを止めると、陽菜の躰は「もっと動いて」と言っているかのように、僕自身を切なそうに舐め回すから、僕の腰の動きも止められなくて、僕は陽菜を抱き締めながら、絶頂を迎えてしまいそうだった。

「…ぁ…あ、陽菜…僕、も…ダメ…出ちゃうよ…」

僕は虚ろな目で喘ぎ続ける陽菜の口を、手で開かせてから、陽菜の口内に果てた。


苦い顔をする陽菜の喉が、ゆっくり動いた。

「陽菜…、飲んでくれたの?僕の精子飲んでくれたの?」

陽菜が頷いた。


僕の精子を飲んでくれるなんて、思ってもみなかった。
陽菜の頭と心は真鍋の元にいるって、わかってたから…。


僕は嬉しくて、陽菜の頬と唇に残った精液を、舐めとってあげた。

「いい子だね、陽菜…。じゃあ、ご褒美にもういっかいしてあげる」

僕が言うと、陽菜は途端に泣き叫んだ。

「どうして!?もう終わったでしょ!?あたし、ちゃんと頑張ったじゃないっ!!」

「頑張ったじゃだめなんだよ、陽菜から僕を欲しがらなきゃだめなんだ」

精子まで飲んだのに…、それすらも嘘だったの…?

「…も…やだ…やだぁぁ…」

陽菜は泣きながらそう言ったけど、僕が体内に入ると気持ち良さそうに、何度も痙攣した。















何度、陽菜を抱いただろう…。
僕の下半身は、おかしくなりそうだった。


陽菜もさっきまでは、刺激を与えると飛び起きてたのに、もう反応しなくなった。

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