《MUMEI》
戦闘激化
惟の手から強力な電磁波が放たれる。
アレスは電車に触れて金属にし、それを盾にした。
「くっ。」
「どうした?そんなものか?」
「うるっさい!!」
惟はそばにあったバケツを掴み、その中の溶液をアレスの盾にかけ、電撃を放つ。
「だから、そんなの効かねえんだよ。」
アレスは余裕の表情で盾を使い、防ぐ。
電撃が盾に当たる。
バチバチと、火花が散っていた。
「!?」
アレスの表情がゆがんだ。
同時に、盾がビキリという音をたてる。
「なんだと!?」
「フフ。」
アレスは盾を見た。
盾は電撃が当たった部分が溶け出していた。
「さっきその盾に塩酸をかけた。どういうことか
わかる?」
「まさか・・・、電離の応用か?」
「正解。そして、その周辺には、電離によって生まれた水素が充満している。」
「!!」
ドッカーン
と、大爆発が起こった。
充満していた水素に電撃の火花が接触したのだ。
水素爆発。
粉塵が舞う。その中でアレスは立っていた。
何事もなかったかのように・・・。
「そんな・・・。」
「茶番は終わりだ。」
アレスの横に巨大な鉄の龍が生まれた。
「死ね。」
冷酷な言葉と同時に、鉄の龍が惟に襲いかかった。

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