《MUMEI》

 高一の人たちは恐らく、上級生に話し掛けない限りは部活内容は知らないだろう。
雰囲気的にも会話は生まれなそうなので、自分だけという不安は無くなるだろう。
 それから数分が経ち、同学年内で少し会話が行われて来た所に、
「みんなー居るかー」
年は二十歳少し過ぎだろうか。恐らく、教師であろう男性が入ってきた。
 男性は部屋の隅に移動した。恐らくはこの部活の顧問だろうと思われた。
「見て分かると思うが、この部活の顧問の水谷 茂だ」
 彼が喋りだした。
しかし、高一の生徒は皆、彼を見ているが、高二、高三の上級生はまったく彼の方を向かない。各自、読書したり、自分のしたい事をしている。
「高一の人には、まず、入部テストを受けて貰いましょう」
無理矢理、連れてきてそれは無いだろうと太一は思ったが、
「先に言っとくが、ここに呼ばれている時点で君たちに拒否権は無い」
先ほどまでと違う威圧感丸だしの声で水谷が言う。高一の生徒たちは今ので発言する気を無くしたようだ。

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