《MUMEI》
お嬢様の学園生活2
ふぅ〜。やっと、自分の席に座れた。
迷った。迷ってしまった。
大体、学校で迷子になるなんて・・・
でも、早く来といてよかった。まだ始業まで約40分・・・早すぎたかな?お陰で今教室には一人しかいない。

「じょ、城ヶ谷、っさん?」
「えっ?」
だれ?
「あっ!」
確か同じクラスの、清川華凛(きよかわ かりん)さんだっけ?
「えっ、と・・・華凛、さん?」
「はい。」
顔を赤くして答える。 
フワッと巻いてあるそのロングヘアーは、どこから見てもお嬢様。かわいい。

「あっ、あの・・友達になってください。」
「へぇ?」
「あっ!いや、で、すか?」
「いや、そういう事では無くて、あの、私でいいんですか?」
(こんな私でいいのかな?・・)
「も、もちろんです!」
「じゃぁ・・・よろしくお願いします。」
「こちらこそ、お願いします。」

なんて、軽々と「友達」になった私たち。
「アハハハハ、ねぇ華凛これ面白い味がする―。」
只今、華凛の家でブル―チ―ズというものを食べている。
「えっ?ブル―チ―ズ食べたことないの?っていうか、『面白い味』ってなに?そして、学校でそんな笑い方したらダメだよ。」
「ハイハ―イ。」
あれから、タメで話そって頼んだらOKしてくれた。今はこんな関係です(笑)。

そして、じょじょに学校に慣れてきた私。
この時、私は気づいていなかった。あの人の存在に・・・

そして・・・・
  自分のおかれた状況に。

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