《MUMEI》

石像の眼が強く赤く光る。

けれど雛はすでに、レンズにその姿を捕らえていた。

「吸引〜」

石像が形を歪め、レンズに吸収されていくた。

「うぐっ!」

後ろに倒れそうになるも、雛は両足を踏ん張って耐えた。

やがて全てが吸収され、レンズが落ちてきた。

「はぁっはぁ…。まっ毎年だと、さすがにきっついかなぁ」

雛は肩で息をしながら、レンズを手にした。

レンズには上半身しかない石像が写っていた。両目は赤い。

「これで終了〜。早くかんちゃんやくぅちゃんの待っている部室に行かなきゃ」

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