《MUMEI》 5しかし雛はその場で倒れ込んだ。 「うっ…!」 その時、連絡が入った。 『雛? 大丈夫かい?』 「依琉くん…」 『その様子だと、封印は終わったみたいだね』 「うん…。でもちょっと<力>を使い過ぎちゃった」 『…あれほど無茶は禁物だと言ったのに』 「ゴメンねぇ。でも頼られると、嬉しいからさ」 よろけながら噴水の所まで行き、背を預けた。 背後に感じる水の存在が、今はありがたかった。 『キミの<力>は肉体に直接影響が出る。パワーバランスはちゃんとしてたのかい?』 前へ |次へ |
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