《MUMEI》

オレがコイツを拒まず、キスを受け入れることを知っていて…やっているんだ。

「…根性悪」

「期待を持たせるようなことをする、お前の方が悪い」

「言いがかりだ!」

オレは何も、コイツに期待を持たせようとか思って一緒にいたワケじゃない。

ただ…男達からは遠巻きにされ、女の子達に囲まれても作り笑いしか浮かべないコイツを見て、ほっとけなかったんだ。

一緒にいて、気付いたこともある。

一見は好青年に見えるけれど、本当は甘えるタイプだったこと。

頼ると言うよりも、甘えられることの方が多い。

人のいる所では止めるように言っているからしてこないけど、今のような二人っきりの場合は、過剰なスキンシップをしてくる。

後ろから抱っこされたり、頭や髪の毛に触れてきたり…。

手を握ってきたり、頬を撫でてきたりと、まるで恋人に触れるかのような優しさで、オレに触ってきた。

不思議とオレもイヤとは思わなかったんで、好きにさせていた。

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