《MUMEI》
ときめきの方程式
生まれてきて20年。


厳格な両親に反発して、家を飛び出したのが17の冬。

憧れの東京、憧れの美容師みならいとして働き、毎日必死で生きた三年間。
恋をする暇なんてなくて、それでもそこそこモテたから、それなりに女性とも付き合ってきた。

レディファーストはお手のもの。マダムからのチップを笑顔で受け取り、女の子からのお誘いもスマートにかわす。

免疫がなくて、微笑みかけられただけで真っ赤になっていた17の時とは違う。スーツの似合う、大人の男になった・・・はずだ。


だから、今の自分の状況が分からない。
どうして自分は、3つも年上の、汗臭い、鍛練のことしか頭にない男に、ときめいているのか。

そう、男に。

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