《MUMEI》

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『や、ダメだ。そこ以外では負けらんね〜。』



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(口だけやろ〜が…)















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   聖龍高校右45
    鈴木健也宅



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明日の準備を行う鈴木。


Tシャツは予備を含め3枚。


チームジャージとユニフォームは洗濯を終え干してある状況。


限界の近い靴は専用の袋の中。


リストバンドは朝着けて行く為鞄の上。


タオルは3枚。


もう何度チェックしただろう。


アップの分まで準備は万端だった。



「ふぅっ……」



準備は万端。
だが不安は尽きない。



(身長以外では負けられない。


桜井に言ったのは本心だった…


なのになんだよ今日の有様は…)



不安要素。
それは自分の実力その者。


明日起きた時に、
自分の実力が信じられないほどに上がっている。


そんな夢のような幻想はこれまで何度も打ち拉がれている。


悟っていた。


今日明日で、
急に実力以上の力がつくことなどないことを。


だが悔しかったのは、


今日、
自分の実力を出し切れなかったこと。

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