《MUMEI》
出来ること
俺と翔は
昼食をすませ
教室に向かった。
その途中に
俺は、さっきから
気になっていたことを聞いた。
「翔はさ・・・何で告ろうと思ったの?」
何日か前までは
まだ早いって言ってたのに・・・
何かあったのか?
翔は、少し考えて
言った。
「自分の中でケジメつけたかったんだ。
それに・・・
何もせずに
後悔するのは
嫌だったから。
自分に出来ることをしようと思ったんだ。」
翔は、いつもと違い
真剣にそう答えてくれた。
その真剣さからは
翔が、どれだけ
香奈のことを好きなのかが
ヒシヒシと伝わってきた。
さっき言われた言葉が
心に刺さった気がした。
今の自分に出来ること・・・
今の自分にしか
出来ないこと・・・・・
その言葉は、俺に勇気を与えてくれた。
俺も自分がした決意を
そして江上に対する気持ちを
伝えよう・・・!!
たとえ
伝わらなくても
江上に受け入れて貰えなくても・・・・・
そして
なぜ江上が俺を避けているのか
もう1度聞こう。
江上の過去に
折田が関係していたかどうかも・・・
答えてくれるかは
分からない。
でも、それが
今の俺に出来ることだから。
今しないと
後悔してしまうことだから・・・。
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫