《MUMEI》 本格的に泣きだしてしまう寸前 三原は安堂の前に片膝をついてやり、あやす様に頭を撫でてやる ゆるりと動く三原の手に、されるがままの安堂 死場rくそのままで漸く泣きやんでいた 「……不思議です」 徐な安堂の呟き 三原は僅かに首を傾かせて見せ、何の事かを問うてみる 「倖君といると私、我儘になっちゃいそうです」 「は?」 唐突にどういう事か、また三原が問うてやろうと顔を覗き込んでみた 次の瞬間 頬に何か柔らかな何かが触れてきた ソレが安堂の唇だと気付いたのはすぐ 驚きに安堂の方を見やれば顔中真っ赤で俯いてしまっている 「わ、私、お茶淹れてきます!」 その照れを慌てて隠す様に、散らかって島ている廊下はそのままに 安堂は台所へと小走りに向かって行ったのだった…… 前へ |次へ |
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