《MUMEI》 夢見る★18 「頑張って! ちゃんと呼吸をしなきゃダメだよ!」 ――あ、嫌ぁ〜! もっと空気をちょうだい……あなたの心地良い空気を、温かいあなたの唇から…… 「ほら、諦めちゃダメだよ。頑張って呼吸しなきゃ! 苦しくても頑張って呼吸をして!」 「うん……あたし、頑張る。だから、もっと……あなたから空気を与えて欲しいの……」 「ああ、良かった! 声を出せたね。声が出せたなら大丈夫だよ。良かったぁ……」 「怖かった……怖かったの」 「うん、うん、もう大丈夫だよ。大丈夫だから泣かないで」 ――なんて、今だから呑気に思い出せる、あの懐かしい小学生だった頃の出来事…… 「今でも、あたし、ときどき夢で見ちゃう出来事なの」 ★ 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |