《MUMEI》

どうも姉は生粋の引きこもりらしい。街に何があるのか分からないそうだ。

仕方がないので、自力で探索する事にした。彼女はキョロキョロと辺りを見回しながら、男の後ろを歩いている。裾は掴むためのものらしい。

とりあえず往来の多い通りを歩く。街並みは中世のヨーロッパのようで、自分の所とそう変わりはない。

しかし、出店や屋台などが道端に多く点在し、惹かれるものがいくつかあった。

フラフラと歩いていたせいか、正面から来た三人組の一人とぶつかった。

彼は慌ててジェスチャーで謝罪する。

エルフにも柄の悪い者もいるらしく、突っかかってきた。一発殴られてしまった。理不尽だ。

彼だけならいいが、チンピラ達は更に後ろにいた姉さんにも手を出そうとしていた。

盾になるように、彼女の前に立った。

彼らは余裕の表情で、立ちはだかる男に殴りかかった。

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